憧れの服を着ることは高望みの夢か

ネットの普及のおかげが文明が進んだせいか、色々な多様性が認められる昨今になっていると思います。嗜好とかヲタク趣味とかその他諸々…
なのにどうして、ゴスロリ文化は縮小気味なんでしょう、と最近ゴスロリなアイテムを捜索していて思いました。私でも知ってるブランドとかのお店がどんどん閉まったり休止していったり……色々な趣味が許容されて、ある程度受け入れられているんだからファッションだって、と思うのですが!KAWAIIとかよく言うし!(これにゴスロリが含まれてるのかは知らんけど)
私の知らないところで新興ブランドとか存在してたらいいんですが。というわけで、何故ゴスロリが(私の見える範囲で何となく)下降気味なのか勝手に考えます。

  • 高い

普通にブラウス1万円とかするからね。6万とかするワンピースもあったりする。服にそれだけお金かけるんだったら違うところにつぎ込むわというのは、まぁわかるし、こういう服に憧れる10代の子なんかはもっと手を出しづらいんじゃないかと。こういう服を自力で簡単に買えるようになる頃には、もう「いい年」になってしまう女の子も多いでしょう………ゴスロリカテゴリーに入れていいのか微妙かもしれませんが、最近Amavelみたいな割と手を出しやすそうなお値段のブランドも出てきてますけどね。axes femmeもそうかなー。
どのジャンルの服も、高いのは「ブランドとしての価値を高めるせい」だと思ってるけど(塾の先生の話を鵜呑みにしている人)、ゴスロリの場合はデザインとか、あと生地が違うんじゃないかなぁ、と思ったりします。後述の理由でそういう服を長年着こんだことがないので自信がないですが。
安いスーツと高いスーツでは生地が全然違っていて、見た目でももうわかると思いますが、ゴスロリなお洋服もそうだと思います。コスプレショップみたいなところが、似たようなデザインの服を売っていたりしますが、やっぱり生地の質感が値段相応なので、それ着てる人を街で見ると「ああ、安いやつだ」って見てわかってしまうんですよね。
昔、大学の後輩(♂)が「高い服を1着買って長年着る」みたいなポリシーを言うてたのを思い出しますが、最近はファストファッション的なアレがあるので、安い服をシーズンごとに買っては捨ててのサイクルで、高い服を買うこと自体がウケないのかなぁと思ったりします。でもファストファッションのブランドって、皆同じようなデザインなので「別にここの店で買わなくてもいいよね」感があるような気がして、個人的にはあまり好きくないです。オサレさんを気取るつもりはないんだけどさ。

  • 骨格的に着れない

大き目サイズのゴスロリ服を取り扱うブランドもあった気がしますが、例えばウエスト周りのお肉が付きすぎて服が入らないとかだったら、それは 自身の怠慢であるので、しょうがないなと思います。
ただ、時々「これもう骨格レベルで無理だろ」という服にも遭遇します。
いつだったか、アウターの肩幅サイズが34cmとかいう服を見かけて、誰が着れるんだこんなもんwwwと、肩幅36~7cmぐらいのワタクシは思いました。
で、ちょっと調べた結果、肩幅34cmというのは150cm前後か150cm前半台の身長の女性の平均サイズ相当であるらしく……ちなみに私の身長:160cmの平均肩幅は36cmらしいので、私はまぁまぁ平均的なサイズであるらしいことがわかりました。与田的なアレじゃなくて本当に良かった。
そもそもこのファッションって、選ばれた体型の人しかできないのかなぁという気もしています。今回は肩幅を例に出したけど、骨盤的にも合わないと思ったこともあるし。
最近ゆったりした服とか、オーバーサイズの服が多いというか、流行っているような気がしますが、そう考えると選ばれた体型の人しか着れない服というのは、図らずも時代に逆行している感があるのかなぁと思いました。でもオーバーサイズも、ちょっと間違えるとゆったりめに着ているを通り越して「サイズが全然合ってない人」に見えてしまって、かえってダサく見える時もあってだな…




…やばい、もっと理由挙げようとしたけど2つしか挙がらなかった(爆)
というわけでゴスロリは、文化としては全然良いけど、時代に合わないところが何個かあって、その合わない点が商売していく上で致命的になってしまっている、という感じなのかな。
それに今は流行り病とか諸々あって、こんなんにお金かけられるほど人の精神が豊かではなくなっている、というのもありそうだな。ファッションは同時にアートでもあると思っていて、ゴスロリは特にそうだなーと思う。独自の世界観を持っていたりするブランドもあるからね。
世界的にはわからないけど、少なくとも日本は、アートに関心を持つほどの精神・経済の余裕がなくなってしまったんじゃないかと思う。これが個人レベルだったらいいけど、その個人レベルの規模も大きくなってしまったら…どうかな。それにかつてのKERAみたいな、ああいうファッションを発信・啓蒙するようなメディアもないし(私が知らないだけかもしれないので、あったら教えてください)
フリマサイトを見ていると、そういう感じのアクセサリー等を作っている人は全然いるんですが、小物だけじゃなくて、お洋服がもっとあったらいいなぁと思います。個人て作るには、コスパとか難しいと思いますが…


あと、流行らない理由として年齢も挙げようかと思ったけど、個人的には年齢は関係なく好きな服を着りゃあいいと思ってるし、あと青木美沙子さんを見て「やっぱ化粧とか髪型とかの身だしなみをちゃんとすれば、年齢がどうあれ全然いける」と確信したのもあります。私が学生の頃から知ってる方なので、もう十数年はモデルさんをやってるんじゃないかと思いますが、当時からほとんど変わってなくてびっくりします…
だからね、ファッションを含めて趣味には年齢とか諸々は関係ないんですよ。それ以外の阻害要素の壁が高すぎるだけで。
いよいよファッションも高尚な趣味の一つになってしまうのかな。スポーツ観戦も高尚な趣味に傾きそうな懸念が感じられるし、そもそも「趣味を持つ」ということ自体が高尚なことなのだろうか。金がないと趣味ができない、みたいな。
もしそうなってしまうと―――よくメンタルやられてる時に有無を聞かれるけど、趣味とか、ストレス発散する行為が貧民になればなるほど選択肢が限られるようになってしまうんだろうか。世知辛いね。